再生医療外来開始のお知らせ
クリニック継承時から再生医療の申請を行なっており、7月上旬に承認を受けPRP療法の導入が完了しました。
第2種・第3種再生医療の認可を受け、変形性関節症等に対する関節内投与、筋・腱・靭帯損傷等に対する軟部組織投与が可能となりました。


PRP療法(自己多血小板血漿注射)を用いた関節治療・スポーツ整形治療を開始します
当院では、厚生労働省の認可を受けた第2種・第3種再生医療等提供計画に基づき、PRP療法(Platelet-Rich Plasma療法)を導入しました。
スポーツ選手から高齢者まで、関節や靱帯・腱などの自然治癒を促す保存療法の一手として注目されています。
◆ PRP療法とは?
PRP(多血小板血漿)は、患者さんご自身の血液から抽出した血小板を高濃度に濃縮した成分です。
抽出したPRPを関節内や軟部組織に注入することで、血小板に含まれる成長因子が組織の炎症を抑え、修復を促進することが期待されており、手術以外の選択肢として注目されています。
◆ 対象となる疾患・障害(スポーツ整形を中心に)
部位 | 主な適応疾患・症例 |
---|---|
膝関節 | 変形性膝関節症(初期〜中等度)、半月板損傷、膝蓋腱炎(ジャンパー膝) |
肩関節 | 腱板損傷、肩峰下滑液包炎、インピンジメント症候群 |
肘関節 | 上腕骨外側上顆炎(テニス肘)、内側上顆炎(ゴルフ肘) |
足関節・足部 | アキレス腱炎、足底腱膜炎、第5中足骨疲労骨折、シンスプリント |
股関節 | 鼡径部痛症候群(グロインペイン)、腸腰筋炎症 |
その他 | 靱帯損傷、肉離れ、筋腱炎、スポーツ後の関節痛 |
※画像所見や症状の経過により、治療の適応を慎重に判断いたします。
◆ 当院でのPRP療法メニューと費用(税込)
治療法 | 特徴 | 費用(税込) |
---|---|---|
ACP-PRP(スタンダード) | 血小板を中程度に濃縮した標準療法 | 35,000円 |
ACP MAX(HD-PRP) | 高濃度濃縮。より強力な治癒促進を期待 | 150,000円 |
ACP-PRP ダブルショット | 両膝や両肩など2部位に同時投与 | 65,000円 |
※自由診療のため、健康保険は適用されません。
◆ PRP療法が期待される効果
- 痛みの軽減と炎症の抑制
- 軟部組織(腱・靱帯・筋肉)の修復促進
- スポーツ復帰までの期間短縮
- 慢性疾患の悪化防止
- 手術適応ではあるが何らかの理由で手術を受けれない方の補完的な治療
◆ 注意点とリスク
- 自己血使用のため感染症や拒絶反応のリスクはほとんどありません。
- 注射部位に一時的な腫れ・痛み・熱感を生じることがあります。
- 効果には個人差があり、必ずしも全ての症例で改善が得られるわけではありません。
- MRI・エコー等の画像診断や診察をもとに、慎重に適応判断を行います。